立体商標

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立体商標とは?

立体商標とは、商品や包装の立体的形状を商標として保護するものです。通常の文字や図形の商標とは異なり、製品や容器の3次元的な形状そのものが、出所を示す標識として機能します。

立体商標の種類

立体商標は主に以下の3種類に分類されます。

商品自体の形状

商品そのものの立体的な形状を商標として登録するものです。例えば、ヤクルトの容器の形状やコカ・コーラのボトルの曲線的な形状などが該当します。商品の機能とは直接関係のない特徴的な形状が対象となります。

商品の包装や容器の形状

商品を包む包装や、入れる容器の立体的な形状を商標として登録するものです。例えば、ジョニーウォーカーのウイスキーボトルの四角い形状やプリングルスのポテトチップスの筒型容器などが保護の対象となります。商品そのものではなく、それを包む形状が保護の対象となります。

店舗の外観や内装

店舗やレストランの特徴的な外観や内装のデザインを、立体商標として登録するものです。例えば、不二家の看板(ペコちゃん)やマクドナルドの黄色いアーチ型の屋根、スターバックスの店舗デザインなどが該当します。消費者が一目で特定のブランドと認識できるような独特の空間デザインが対象となります。

立体商標の具体例

有名な立体商標の例として以下のようなものがあります。

不二家のペコちゃん

不二家のペコちゃん
引用先:https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/TR/JP-1997-121403/40/ja

立体商標が認められる要件

立体商標として登録されるためには、以下の要件を満たす必要があります。

識別力があること

形状が特徴的で、他の商品と区別できること。

機能性がないこと

その形状が商品の機能を果たすために不可欠でないこと。

使用による識別力の獲得

長期間の使用により、消費者がその形状を特定の出所と結びつけるようになっていること。

立体商標を取得するメリット

立体商標を取得することで、以下のようなメリットがあります。

商品の形状を長期的に保護できる

立体商標は更新により半永久的に保護されるため、特徴的な形状を長期にわたって独占的に使用することができます。これにより商品の形状自体がブランドの象徴として確立され、競合他社との差別化がはかれます。

模倣品対策に有効

立体的な形状が保護されるため、類似した形状の模倣品に対して法的措置を取ることが可能になります。

ブランド価値の向上

独自の立体的形状が法的に保護されることで、その形状自体がブランドの象徴として認知されやすくなります。これにより商品やブランドの付加価値が高まり、消費者の記憶に残りやすくなるため、ブランド価値の向上に繋がります。

立体商標と意匠権の違い

立体商標と意匠権は以下の点で異なります。

保護期間

立体商標は登録後に10年ごとに更新することで、半永久的に保護を受けることができます。
意匠権は出願日から最大で25年間保護されます。つまり意匠権の保護期間には限りがあります。

保護対象

立体商標は、商品の形状や包装がその商品やサービスの出所(ブランド)を示す機能を持つ場合に保護されます。つまり消費者がその形状を見て、特定のブランドを連想することが重要です。
意匠権は、商品の形状やデザインの美的な側面を保護します。これは商品の見た目が新しく、独自性(創作非容易性)があることが条件となります。

権利の及ぶ範囲

立体商標は、原則、同一または類似の商品やサービスに対してのみ保護が及びます。つまり、原則、同じ業界内での模倣を防ぐことが可能です。
意匠権は、登録意匠と同一又は類似の範囲まで効力が及びます。また、登録意匠と他人の意匠とが同一又は類似であるかどうかは、意匠の形態と、意匠の物品等が同一又は類似であるかどうかで判断されます。したがって、非類似の物品には、意匠権の効力は及びません。たとえば、乗用自動車を物品として指定し意匠登録を受けた意匠権は、非類似の商品である自動車おもちゃには及びません。

登録要件

立体商標として登録されるためには、その形状が消費者にとって特定のブランドを示すものであること、すなわち「識別力」が必要です。
意匠権として登録されるためには、そのデザインが新しく、既存のデザインとは異なるものであること、すなわち「新規性」と「創作非容易性」が必要です。

立体商標の登録は奈良特許事務所へ

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