- HOME>
- 弁理士インタビュー
弁理士インタビュー
早期の商標
登録が重要
ビジネスの成長
に合わせて検討を
interview01 まず、商標登録の重要性について教えてください
商標登録は、企業や個人のブランドを守る上で非常に重要な「予防」措置だと考えています。多くの方が「保険」のような存在だと理解されていますが、それ以上に積極的な意味があります。
商標を登録することで、自社のブランドや商品名を法的に保護し、他社による無断使用や模倣を防ぐことができます。また登録商標を使用することで、顧客に対して信頼性や品質の保証を示すこともできるのです。
特に事業が成長期に入ったり、新商品のリリースを控えていたりする場合には、商標登録を検討する良いタイミングです。「後で何とかなる」と思って放置していると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
interview02 商標登録をしないことで生じるリスクは?
商標登録をしないことで生じる最大のリスクは、他者に先に登録されてしまうことです。そうなると、自社のブランドや商品名を使用できなくなる可能性があります。
例えば、長年使用してきた社名やロゴが突然使えなくなり、看板や印刷物をすべて変更しなければならなくなるケースもあります。最悪の場合、他者から損害賠償請求を受ける可能性もあるのです。
また海外展開を考えている企業にとっては、各国での商標登録も重要です。日本で使用していた商標が、進出先の国では他社が先に登録していたというケースもあります。そのような場合、その国での事業展開に大きな支障を来すことになります。
interview03 皆様、どのようなきっかけで商標登録のご相談に?
商標登録のご相談には、様々なパターンがあります。主なケースをいくつか挙げてみます。
新商品や新サービスの名前を決めたタイミングで、すぐに登録を検討される方がいます。これは非常に賢明な対応だと言えます。また意識の高い企業様は、商品の発売前から商標登録を検討されます。これにより発売と同時に商標の保護が始まるため、安心してビジネスを展開できます。
事業が軌道に乗り、ブランドの認知度が高まってきたタイミングで、周囲からアドバイスを受けて相談に来られる方も多いです。さらに、すでに使用している商標に似たものを、他社が使い始めたことに気づいて相談に来られるケースもあります。このような場合、早急な対応が必要となります。
大切なのは、できるだけ早い段階で商標登録を検討することです。特に新商品が好調な動きを見せ始めたら、すぐに登録を検討されることをおすすめします。
区分の誤りは
深刻なリスクに
専門家のアドバイス
で適切な保護を
interview04 商標登録のサポートにおける、事務所の特徴は?
当事務所では、中小企業から個人事業主の方まで幅広く、そしてきめ細やかにサポートしております。
大企業の場合、社内に知的財産部門があることも多く、専門的な知識を持った方がいらっしゃいます。一方、中小企業や個人事業主の方の場合、商標登録の手続きや重要性についてあまりご存じでない方が多いのが現状です。
当事務所では、そういった方々に対して商標登録の意義から具体的な手続き、さらには登録後の活用方法まで丁寧にご説明し、サポートさせていただいております。
また単に商標を登録するだけではなく、その商標をどのようにビジネスに活かしていくか、長期的な視点でのアドバイスも行っています。ブランディング戦略の一環として商標を捉えて、企業の成長をサポートするのが当事務所の特徴です。
interview05 商標登録では「商品・役務の区分」が重要とのことですが?
はい、非常に重要です。適切な区分を選択しないと、せっかく登録した商標が十分に保護されない可能性があります。
例えば、ある製品の商標を登録する際、その製品が属する区分だけではなく、関連する可能性のある区分も含めて登録を検討する必要があります。また将来の事業展開も見据えて、幅広い区分での登録を検討することも重要です。
interview06 商品・役務の区分を間違えるとどのようなトラブルが?
仮に、アロマディフューザーの商標登録をご検討中だとします。このディフューザーが電子式なのか、単なるアロマ用器具なのかで適用される区分が異なります。「アロマに使う器具」という認識だけで、電子機器としての特性を考慮せずに出願してしまうと、大きな問題に繋がる可能性があるのです。
例えば電子式ディフューザーなのに、単なる陶器のお皿のような区分で出願してしまった場合、本来守るべき商品の権利が十分に保護されません。その結果、他社が同じ名称で類似の電子式ディフューザーを販売しても、それを止める権利を主張できなくなってしまいます。
他社による明らかな模倣品が出回った場合でも、正しい区分で権利を取得していないため、法的な対応が困難になります。最悪の場合、自社商品の名称変更を余儀なくされ、これまでのブランディング努力が無駄になってしまう可能性もあります。
このように商品・役務の区分の誤りは、ビジネスの根幹に関わる重大な問題を引き起こす可能性があるのです。そのため商標登録をお考えの際は、自社商品やサービスの特性を十分に理解し、適切な区分を選択することが極めて重要です。不安な点がある場合は、専門家に相談することをおすすめします。
徹底的な事前調査
が成功の鍵
登録状況から
使用実態まで精査
interview07 商標登録の手続きにおける「よくある失敗例」は?
まず十分な事前調査を行わずに出願してしまい、既存の商標と類似していたために拒絶されるケースがあります。次に商品やサービスの区分を誤って出願し、本来保護したい範囲をカバーできていないケースがあります。
また登録した商標の使用方法を変更してしまい、登録商標と実際に使用している商標が異なるために識別力が弱くなってしまうケースもあります。さらに商標権の存続期間は10年ですが、更新を忘れてしまい権利が消滅してしまうケースもあります。
これらの失敗を防ぐためにも、専門家のサポートを受けることが大事です。当事務所では、出願前の調査から登録後のフォローアップまで、一貫してサポートさせていただいております。
interview08 商標登録サポートにおいて、特に注意している点は?
当事務所では、商標登録サポートにおいて特に2つの点を重視しています。
1つ目は、商品・役務の区分に漏れがないようにすることです。適切な区分を選択し、ご依頼者様の事業を包括的に保護することが極めて重要です。区分の選択は専門的な知識が必要なため、ご依頼者様の事業内容を丁寧にヒアリングした上で、最適な区分を提案しています。
2つ目は、徹底的な事前調査です。この調査には主に、同一または類似の商標がすでに登録されていないかの確認、登録されている商標が実際に使用されているかの確認、登録商標の有効期限の確認という3つの側面があります。特に後者2つの点が重要です。というのも、登録されていても使用されていない商標や、有効期限が近づいている商標は、将来的に権利が消滅する可能性があるからです。
例えば、ある商標が登録されているものの使用されていない場合、その商標権は消滅する可能性があります。ただし、権利者が追納を行うことで権利を回復できる期間が半年あります。そのため、場合によっては1年程度様子を見る必要があります。
このような詳細な調査と分析を行うことで、ご依頼者様が希望する商標を最大限取得できる可能性を探ります。時には、既存の登録商標の権利が消滅するのを待つことで、希望の商標を取得できるケースもあります。
interview09 事前調査はどのように行われるのですか?
事前調査は主に、商標の登録状況確認、商標の使用状況確認、有効期限の確認という3つのステップで行われます。
まず、希望する商標またはそれに類似した商標がすでに登録されていないかを確認します。これは特許庁のデータベースを用いて行いますが、出願から公開までに2~3週間かかるため、最新の情報まではカバーできない可能性があります。
次に、登録されている商標が実際に使用されているかを確認します。これはインターネットや市場調査を通じて行います。使用されていない商標は、将来的に権利が消滅する可能性があります。
最後に、登録商標の有効期限を確認します。商標権の存続期間は10年ですが、更新されない場合は権利が消滅します。有効期限が近い商標は特に注意して見ています。
これらの調査を通じて、ご依頼者様が希望する商標を取得できる可能性を多角的に分析します。時には、既存の登録商標の権利が消滅するのを待つという戦略も考慮します。
ブランドを守る
重要な投資
早期の商標登録
で未来を創る
interview10 最後に、商標登録をお考えの方へメッセージをお願いします
商標登録は、企業や個人のブランドを守る重要な武器です。しかし、その重要性に気づくのが遅すぎて、トラブルに巻き込まれてしまう方も少なくありません。
「うちの会社はまだ小さいから」「個人事業だから大丈夫だろう」と思わずに、早い段階から商標登録を検討することをおすすめします。特にこれから事業を大きく展開しようと考えている方、新商品やサービスを開発中の方は、ぜひ一度専門家に相談してみてください。
奈良特許事務所では、初回相談を無料で承っております。「こんな相談をしても大丈夫かな?」と躊躇せずに、気軽にご連絡ください。皆様のブランドを守り、ビジネスの成長をサポートできることを楽しみにしています。
商標登録は、単なる法的手続きではありません。それは皆様のビジネスの未来を守り、成長を支える重要な投資なのです。一緒にブランドの価値を最大限に高めていきましょう。