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クリニックの商標とブランディング

2025.07.31
クリニックの商標とブランディング

先日、ネットサーフィンをしていたところ、在宅診療に力を注いでいるあるクリニックが、クリニック名とクリニックのロゴを商標登録したという記事を見つけました。

在宅医療の現場では「〇〇ホームクリニック」「ホームケアクリニック〇〇」など、在宅医療を表す同じような名称で溢れかえっているそうです。これまでは在宅医療や訪問診療はまだ新しい分野で、それだけで十分な宣伝効果があったようなのですが、今後、外来患者数の減少や医療費の削減などから在宅診療を提供する医療機関が増えると予想されています。

そうなるとこの在宅診療の分野も競争が激化することが見込まれます。そのために、他のクリニックとは何が違うのか差別化を図る必要があるとのことです。また患者さんを紹介して頂く病院やケアマネージャ―、看護師などにもその存在と特徴を知っておいて頂くことも重要な戦略になってくるそうです。いわゆるブランディングですね。

このクリニックのHPをのぞいてみますと、クリニックの名称に込めた思い、ミッション(クリニックの理念)、ビジョン(私たちの目指すところ)、バリュー(皆様への約束)、クレド(職員の行動指針)などが詳細に記載されていました。数年前、ある講演を聞かせて頂いたことがあるのですが、クレドには、ライバル企業との差別化を図るだけでなく、従業員のモチベーションの向上、継続的な人材育成、価値観に共感する人材の確保などのメリットがあると語っておられたのを思い出しました。

また、このように明確に文章化し職員がクレドを共有して働くことで、自分に求められる役割が理解しやすくなり、主体性を持って業務遂行ができるようになるそうです。このクリニックの院長は医療者だけでなく患者さん側も主体性を持つことの重要性を訴えておられます。この院長の患者さんを尊重する思いがさまざまなアイデアと実行力を生んでいるんだなと感じました。

今回、このクリニックが名称とロゴを商標登録したことで、他者が同一や類似の商標を無断で使用することができなくなりますので、ブランディングされたこのクリニックで働く職員の方々も、誇らしい気持ちで患者さんと接することができそうですね。

商標登録をお考えの方、商標登録の事で不明な点がおありの方は、ご遠慮なく私ども奈良特許事務所にご相談下さい。

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